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緑と風を感じながらランチとがんね栗スイーツを楽しむ時間を 岩国市「里山カフェ HAKU」

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岩国市美和町の山あいに、金・土・日限定で営業するカフェがあります。
今回ご紹介するのは、オーナーの「ほっとできる空間をつくりたかった」という思いから生まれ、今年で20年目を迎える「里山カフェ HAKU」(岩国市美和町渋前364-4)です。

彩り豊かなランチや、地元特産「がんね栗」を使ったスイーツも楽しめる一軒です。ゆったりした時間を過ごしたい方は、次のおでかけ先候補にしてみてはいかがでしょうか。

 

山あいにたたずむ、絵本のような一軒家カフェ

岩国市内から車で約40分。美和町は、地元で大きな「がんね栗」でも知られる自然豊かなエリアです。道沿いには案内看板があり、お店へ向かう途中にも案内があるので、初めてでも比較的たどり着きやすく感じました。

坂を上った先に見えてくるのは、一軒家風のかわいらしい建物。どこかおとぎ話の世界に出てきそうな、やさしい雰囲気の外観です。

エントランスには花やハーブが並び、庭にはドッグランとして使えるスペースも。ピザ窯があり、BBQも楽しめるそうです。

オープンテラス席はペット同伴OKで、自然の風を感じながら過ごせるのも魅力のひとつです。

 

足裏で感じる「うづくりの床」

「HAKU」は、入り口で履き物を脱いで上がるスタイル。店内に入ってまず印象に残るのが、足裏に伝わる床の感触です。

使われているのは、“浮造り(うづくり)”と呼ばれる、表面に凹凸をつけた天然木の床材。裸足でも心地よく過ごせるようにという思いから選ばれたそうで、むしろ裸足で足裏から刺激を感じてほしいのだとか。

19年という月日のなかで、床の色合いも少しずつ深みを増してきたそうです。建物自体も木材や漆喰など、体にやさしい素材を使った健康住宅とのこと。木のぬくもりが感じられる空間に、自然と気持ちもほどけていきます。

 

彩り豊かな野菜に心ひかれる、里山ランチ

見た目にも華やかな「HAKUランチ」は、色とりどりの野菜が並ぶ人気メニュー。スイーツと紅茶またはコーヒーまで付いているのもうれしいポイントです。

  • HAKUランチ 1,650円

「HAKUランチ」の中央にあった小鉢は、金時草(きんじそう)としめじ、紫玉ねぎの酢の物。鮮やかな紫色は紫玉ねぎの色かと思いきや、実は金時草の色だそうです。たけのこ、ふき、わらび、やぶかんぞうなど、季節ごとに旬の食材を使い、里山の恵みを感じられる内容に変更されるそうです。

メインの魚料理もやさしい味わいで、野菜もしっかりたっぷり。体がよろこぶようなランチです。お味噌汁まで丁寧に作られていることが伝わってきました。

一方のカレーランチは、スパイスの香りのなかにほんのり甘さも感じる、奥行きのある味わい。こちらはドリンク付きなので、追加でスイーツを選んでゆっくり楽しむのもよさそうです。

  • カレーランチ 1,100円 ※紅茶/コーヒー付き

 

始まりは「ほっとできる空間をつくりたい」という思いから

「里山カフェ HAKU」のオーナー・吉岡芳美さんが、仕事に疲れた人たちがほっとひと息つける場所をつくりたいと思ったのは、今から約20年前のこと。

風が通って気持ち良かったので今の場所に決め、図面作りの段階から色々と希望を取り入れてもらったとのこと。

最初は「飲み物を出せたらいいかな」という気持ちだったそうで、料理にそこまで力を入れるつもりではなかったそうです。

当時はカフェまで続く道もなく、田んぼだった場所に道をつくるところからのスタート。建築費用も、ご自身で工夫しながらクラウドファンディングのような形で準備されたと伺いました。やりたいことに対して、実現する方法を探して一歩ずつ進めていく。その姿勢が、今の「HAKU」の土台になっているのかもしれません。

 

作り手の思いが集まる場所に

吉岡さんは、「頑張ろうとしている人を応援したい」という思いから、さまざまな作家さんの作品も展示販売されています。

店内には、水彩画、アクセサリー、服、バッグ、器などが並び、カフェで過ごす時間のなかでゆっくり見て回る楽しみもあります。

 

美和町の特産「がんね栗」を使ったスイーツ

美和町の特産「がんね栗」は、「岸根栗」とも書かれ、和栗のなかでも最大級の大きさを誇ることで知られています。甘みが強く、質・量ともに希少な栗です。

「HAKU」では、このがんね栗を使ったスイーツも人気。タルト、パウンドケーキ、マドレーヌなど種類も豊富で、オンラインで取り寄せできる商品もあります。以前、テレビ番組で紹介された際には、400件もの注文が入り、電話が鳴り止まなかったこともあったそうです。

来店客は岩国市内や広島方面からが多いそうですが、お菓子をきっかけに県外から訪れる方もいるのだとか。

 

お客様からの「こうしたらいいよ」の流れのままに

多くのファンを持つ「HAKU」のがんね栗スイーツ。その始まりは、お客様からの

「せっかくだから、がんね栗を使ったお菓子を作った方がいいよ」

というひと言だったそうです。

その流れでお菓子づくりを学び、料理についても「どうしたらもっとおいしくできるか」をいつも考えているという吉岡さん。

「里山の良さを知ってほしい。ふだんあまり食べないものでも、手をかければおいしく食べられるものを出していきたい。」

そうした思いが、料理やお菓子の一品一品に込められています。

 

取材当日には、がんね栗のかき氷も試作中でした。今後カフェメニューとして登場予定とのことで、こちらも楽しみです。

「今日よりも明日の方が進歩するのが好き」

そんな吉岡さんの言葉が、とても印象に残りました。

 

がんね栗の渋皮煮に向き合う、忙しい秋

秋はがんね栗のシーズン。特に10月はとても忙しい時期だそうです。

スイーツに使う渋皮煮は、10kgの大鍋で10回煮こぼし、完成までに1週間ほどかかる大仕事。これまでに、吉岡さんは渋皮煮づくりの作業中に2回骨折したこともあるそうで、そのエピソードからも栗仕事の大変さが伝わってきました。一口のスイーツの裏側に、これだけの手間と時間があると思うと、より大切に味わいたくなります。

 

「HAKU」に込められた思い

吉岡さんは、もともと保育士として働いていたそうです。その後、着物の着付け師となり、着付け教室を開いた経験も。さらに宅建の資格を取得し、不動産会社に勤めた時期もありながら、出張着付けや成人式、踊りの会での着付け、着物ショーのプロデュースなども手がけてこられました。

そうした歩みのなかで、“純白のお嫁さん”をイメージした「BRIDAL HAKU」が生まれ、そこから「里山カフェ HAKU」へとつながっていきます。

「HAKU=白が、お客様の色に染まっていくといいな」

そんな思いが、店名にも込められているそうです。

また、お店のロゴは「木があって、坂を上ってくるイメージ」をデザイナーに伝えて制作されたもの。アルファベットの“A”の横棒が、坂を上る道のようになっているのも印象的です。

こちらはコハクちゃん。「HAKU」のやさしい空気をつくる一員。迎えた頃は“小HAKU”だったそうですが、今ではすっかり大きくなったのだとか。たんぽぽが好物だそうです。

 

民泊やイベントで、里山時間をもっと楽しむ

「HAKU」では民泊も行っており、海外からのお客様や団体利用もあるそうです。

8月開催のイベントは宿泊プランもあります。星を見上げながらピザ、BBQ、アフリカ料理などのディナービュッフェと西アフリカ伝統音楽を楽しめるなんて素敵ですね。

 

ランチは予約がおすすめ。おでかけ前に営業情報の確認を

「HAKU」の営業日は、金・土・日の10:00〜16:00。カフェタイムは14:00〜16:00です。予約の際に、ランチ利用かカフェ利用かを伝えてもらえると助かるとのことでした。カフェタイムでもランチの取り置きができるそうなので、気になる方は事前に問い合わせてみてください。

また、木曜日にはキッチンカーで、10:30から売り切れ次第終了のお弁当販売も行っています。お弁当販売やマルシェ、イベント参加情報はInstagramで発信されているそうなので、おでかけ前にチェックしておくと安心です。

ほっとひと息つける空間でありながら、今も少しずつ進化を続けている「里山カフェ HAKU」。
次の休日は、美和町の緑と風を感じに訪れてみてはいかがでしょうか。

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