時代の先を行く 環境と身体に優しいお店 宇部市「量り売り専門店 F」
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宇部市の中心部、イメージカラーの緑の看板を掲げるのは、この辺りでは珍しい”量り売り”で食品等を販売している「F」さん。
オープンから6年目を迎え、地元だけでなく遠方の方にも愛される「F」さんの魅力を伝えます!
子供のおやつから大人のおつまみまで
「F」では、スーパーフードやオーガニックな食品を中心に扱っていて、雑穀やナッツ、ドライフルーツ、チョコ、コーヒー、オリーブオイル、アガペシロップ、はちみつなど実に約120種類。
ピーナッツバターも目の前で絞り、量り売りできます。
珍しいもので言えば、初心者には嬉しいスパイスカレーが作れるミックススパイスや、サバンナに自生する木”バオバブ”の実を粉状にしたバオバブパウダーなどがあります。
上の写真は「F」で購入できるバオバブパウダーを使った珍しいおかし。バオバブは食物繊維と様々な栄養が豊富なので、「生活の木」とも呼ばれているそうですよ。おひとつ税込400円。
量り売りだけでなく、こういった包装された商品もあります。最近ではナッツやドライフルーツを内祝いにされる方も多いそうです。
食品以外では「バンブークリア」という竹から生まれた洗濯用洗剤も取り扱っています。
こちらの商品をほぼ全て量り売りで販売されています。(一部プレゼント用等で袋詰めされているものも有り。)
沢山の商品がある為、お客様からは「チョコ屋さん」や「ナッツ屋さん」、珍しい所で「オイル屋さん」とも言われているそう!
買いに来られる方は自宅から空き瓶などを持参して、好きな量を量り購入します。(20gから購入可能。単価は10g 20円~380円。)
もし容器を忘れても大丈夫なように、お店には紙袋(無料)の用意もありますし、瓶の販売(税込165円)もあるのでご安心ください。
商品を量り売りにした理由とは
「F」を営む藤本美砂子さんは、元養護教諭。
昔、通勤途中に見かけたスーパーの裏で、お正月明けで大量に廃棄処分されている食品を見かけ、まだ食べられる食品が大量に捨てられることに驚いたそう。
”どうにか食品ロスを防げないか。” いつしかそんな事を考えるようになりました。
仕事をやめた後はお店を開きたいと兼ねてから思っており、量り売りスタイルで食品を販売しているお店をネットで発見。
子供の頃はかき氷を買うにも大皿を持って行き、食べられる量を家に持ち帰り家族で分けていた事を思い出しました。
そこで、”家庭でもゴミを減らせる”と感じ、ゴミが出ない、そして過不足なく買える方法を考えた結果、今の販売スタイルになりました。
また、ご自身もお子さんが3人いらっしゃる為、日々家庭で出るゴミも減らしたいと思いました。
お客様との関わりが楽しみな日々
オープン前、山口県ではまだ「量り売りの店」の前例がなく、藤本さんが事業を始める際に相談した金融機関の方に、オンラインでの販売も勧められたそうです。
しかし、養護教諭時代に培ったコミュニケーション能力を活かし、直接お客様に商品の魅力を伝えたかった為、思い切ってお店を構えたとのこと。
筆者自身、育児が大変で塞ぎ込んでいた時、いつも笑顔で話しかけてくれる藤本さんに会いたくてお店へ足を運んでいました。
実際取材に行った時にも、「ビタミンCが摂りたいんですが、どれが良いですか?」とお尋ねの方がいらっしゃいました。
藤本さんのオススメはドライフルーツのりんご。りんごはドライフルーツには珍しく、乾燥させる事によって、ビタミンCが生のものに比べて50倍にもなると言われています。
その方の要望にあった商品を「こちらです!」と説明できるのも対面ならではのもの。
藤本さんはお客様のご要望に応える為、手書きの暗記カードでお勉強されていました。
食生活アドバイザーや薬膳アドバイザーの資格も持っているそうで、日々の努力がお客様を笑顔にしています。
小さいお子様にも安心なおやつを
取り扱う商品は、オーガニックのものも多く、
藤本さんが「ぜひ子供に食べさせる初めてのチョコレートにして欲しい!」
と言われるのは、“有機アガペチョコレート ダークスティック”。
このチョコは全て有機栽培された原料でできているんです。また、砂糖が使用されていないので、一般的なチョコレートと比べて甘すぎず、筆者が食べても、少しの量で満足できると感じました。
筆者の娘もよくチョコを欲しがるのですが、これを食べると「もっとちょうだい!」と言わないので、とても助かっています。沢山食べる事による虫歯も防げそうです。
こちらの画像は我が家の量り売りおやつ。
有機アガペチョコレートの他、ミックスナッツ、マカダミア、ドライみかんが入っています。
このドライみかん、”あなどるなかれ”です!ドライなのに不思議なくらいジューシー。
噛むと果汁が出てくるような食感で、完熟みかんのように甘酸っぱく美味しいんです!
乾いたナッツのコリコリした感じや、チョコの歯応え、様々な食感の違いが楽しいですよ。
「環境にも身体にも優しい」の手助け
オープン当初は全国でも珍しかった量り売りのお店も、今では10倍以上に増えているそう。
藤本さんは「多くの人が、”ゴミを減らしたい”という気持ちはあるけれど、その方法をご存知でない方も多いようです。このお店でゴミの出ない買い方を知って欲しい。」と話します。
筆者自身このお店を知ってから、空き瓶をむやみに捨てなくなりました。
ここでは空き瓶もかわいいおやつ入れへ変わるからです。
お店の思いが少しずつ環境を変えたり、お客様一人一人の体も健康へと変えたり・・・
そんな手助けをする「F」の魅力を感じに、是非お店に行ってみてください。
※価格は全て2023年11月時点の情報です。