隠れ家的鉄板焼き店で味わう、とろ~りチーズと牡蠣の饗宴 防府市「ちょはっかい」
- グルメ
チーズ好きにはたまらない、でも店主は実は苦手?そんな矛盾が生んだ絶品メニューがあると聞いて、防府市にある鉄板焼き店を訪れました。
冬限定の「炙りチーズ牡蠣焼き」は、とろけるチーズと大粒の牡蠣のハーモニーが絶妙。さらに、意外な組み合わせから生まれた「黒毛和牛藻塩もつラーメン」も見逃せませんよ!
脱サラして叶えた夢、広島仕込みの技が光る
「ちょはっかい」(山口県防府市三田尻1-8-25)は、JR防府駅から車で約5分の場所にあります。
お店に入ると、壁には色々なメニューが。
こちらのお店を切り盛りする店主の山本達也さんは、約10年前に食品会社を脱サラし、1年間広島で修業した後、地元防府市でこの店を開きました。
こだわりの食材で作る、冬限定「炙りチーズ牡蠣焼き」
今回のおすすめは、冬限定の「炙りチーズ牡蠣焼き」です。まずは、その調理過程を見てみましょう。
1. キャベツは地元の農家から取り寄せた新鮮なものを使用。
「最初にオープンする時、出している農家さんの分を一つ一つ全部買って味見しました」と山本さん。農薬をあまり使わない安全で美味しいキャベツを選んでいます。
2. 生地には、キャベツの他に天かす、もやしを加えます。
さらに、山本さん特製の魚粉と昆布のブレンドを加えて風味を増します。
3. お肉は、脂が甘い九州産の豚とスペインのイベリコ豚を使用。贅沢な味わいを追求しています。
4. 生地をひっくりかえして焼き、そばを加えて広島風お好み焼きの基礎を作ります。
5. そして、このお好み焼きの主役、牡蠣の登場です。
使用しているのは岡山県産の大粒牡蠣。「ちょっと甘みが多いんですよ」と山本さん。
6. 最後に、たっぷりのチーズをのせて炙ります。
チーズが溶けてこんがりとなったら完成です。
炙りチーズ牡蠣焼き(3月末までの期間限定) 2,390円
完成した「炙りチーズ牡蠣焼き」は、見た目からして圧巻です。
お好み焼きの厚さと牡蠣の厚さがほぼ同じという、贅沢な一品。
そして、熱々のお好み焼きをいただくと、牡蠣の旨みがジュワーッと飛び出してきます。旨味が濃厚でほんのり苦みもあって、甘さもあって。そこにチーズの塩味とコクが絡み合って牡蠣の旨味を引き立てていますよ。
しかし、驚くべきことに、この人気メニューを考案した山本さん自身は、とろとろのチーズが苦手だそうです。「だから僕はよう食べん。試作の時も食べてません」と明かしてくれました。それでもお客様の声に応えて作り上げた逸品なのです。
冬季限定のメニューなので、ぜひこの機会にご賞味ください。
意外な組み合わせから生まれた「黒毛和牛藻塩もつラーメン」
もう一つのおすすめは、「黒毛和牛藻塩もつラーメン」です。このメニューは、もつ鍋の締めのラーメンから着想を得たそうです。
「甘いんですよ」と太鼓判を押す九州産の黒毛和牛のホルモンを使用しているそうですが、このホルモンは一切れ一切れが大きく、食べ応え十分です。
スープには山本さん特製のタレを使用。
「これは企業秘密です」と笑う山本さんですが、一つだけ教えてくれたのは、海藻由来の塩「藻塩」を使っていること。これによってまろやかなスープに仕上がるそうです。
そして茹で上がった細麺にこだわりのスープ、煮込んだキャベツと黒毛和牛のホルモンを乗せたら完成!
- 黒毛和牛藻塩もつラーメン 1,150円
まず感じるのが、もつがプリップリだということです。かみしめると旨味、油がじわっと出てきて甘さを感じますよ。もつの脂の旨み、甘みを藻塩の塩味がすごく引き立ててくれています。
もつ鍋後の極上の締めラーメンを思わせる一杯です。
温かみのある味わいに、また来たくなる
「おいちゃん、美味しかったよ」「また来るね」。そんな言葉が一番嬉しいと語る山本さん。ユーモアあふれる人柄と、こだわりの料理で、地元の人々に愛される「ちょはっかい」。
冬限定の「炙りチーズ牡蠣焼き」、そして意外な組み合わせから生まれた「黒毛和牛藻塩もつラーメン」。どちらも山本さんの創意工夫が詰まった一品です。
防府市を訪れた際は、ぜひ「ちょはっかい」で、心も体も温まる料理を堪能してみてはいかがでしょうか。
★今回の内容は、2025年1月21日放送、yab山口朝日放送『YOU!どきっ』のコーナーを記事化したものです。