自分で選んでたのしむ至福の秋! 宇部市「農家レストランつつじ」
- グルメ
長い残暑がようやく落ち着き、朝晩の涼しさが心地よくなってきた実りの秋。今回は、まさにこの季節にこそ訪れたい、心奪われる料理と出会える農家レストランを求めて、宇部市万倉にある楠こもれびの郷の中にある、「農家レストランつつじ」へ。
楠こもれびの郷にある、農家レストラン
楠こもれびの郷は国道2号線と県道30号線の交差点を北上したところにあります。

敷地内には直売所もあり、近くの農家が持ち寄った朝どれ野菜などが並んでおり、期待感が高まります。

「農家レストラン つつじ」は、その名の通り地元万倉の農産物をふんだんに使った料理を提供する、セルフスタイルのレストランです。

自分で好きなおかずをチョイスしていくセルフ定食スタイル。季節の食材を使った料理の数が豊富で、どれもこれも美味しそうで、お盆に盛り付ける手が止まりません!

秋の恵みを凝縮!選ぶ楽しさも格別な「セルフ定食」
いろいろなお惣菜の中から自分でチョイスして定食を作っていきます。今回選んだのは旬の味覚を余すところなく堪能するラインナップとなりました。料理は地元万倉のものを多く使用しており、栗や、今が旬のマコモダケ、カボチャ、お芋など、地域の恵みがたっぷり詰まっています。

まず一口いただいたのは、照りと良い焼き色に食欲をそそられる「焼き鯖」。口に入れた瞬間に、うっとりするほど甘い脂がじゅわっと広がり、噛みしめるたびに旨みが溢れてきます。「秋の味覚!」と声に出してしまうほどのジューシーさです。

・焼き鯖
次に、ひときわ大きく存在感を放つ天ぷらをいただきます。カボチャ、サツマイモ、タマネギなど、素材そのものの甘さがギュッと詰まっており、油との相性も抜群。油がくどくなく、さらっといただける軽い仕上がりで、素材の味を邪魔しません。

・天ぷら
「マコモダケ」は、タケノコでもキノコでもないイネ科の植物。皮をむいた白い柔らかい部分をいただくのですが、担当の方曰く「タケノコに近い」とのこと。きんぴらでいただくと、まさにシャキシャキとした食感があります。

・マコモダケのきんぴら
そして、栗がゴロゴロと贅沢に入った「栗の炊き込みご飯」。ホクホクとした栗の甘みが口いっぱいに広がります。味付けは白だしとお塩を薄くしているだけで、栗自体の味が生きるように計算されているとのこと。栗自体の豊かな香りと、ねっとりとした甘さが前面に出ており、素材ひとつひとつを大切にした、丁寧なお料理であることが伝わってきます。

・栗の炊き込みご飯
人気の新メニュー「牛すじ煮込み」と、絶妙な味のバランス
地元の恵みを堪能したところで、このレストランの人気メニューであり、この秋登場したばかりの新メニュー「牛すじ煮込み」をいただきます。スタッフの方によると、「ご飯にもお酒のアテにもなるメニューが欲しい」という思いから考案されたそうです。

量がたっぷりなのが嬉しい煮込みは、開けた瞬間から食欲をそそる良い香り。持っただけで柔らかさが伝わる牛すじは、噛みしめると弾力もありつつ、甘辛い味付けがしっかり染み込んでいます。

特筆すべきは、後からくるピリッとした辛さ。このピリ辛さが食欲をさらに刺激し、ご飯が止まりません。
この濃い牛すじ煮込みの後にいただく「お味噌汁」がまた絶品。

ものすごく柔らかく、包み込んでくれるような優しい味わいで、濃い味とのバランスが完璧です。さらに、酢の物もチョイス。

酢の物は口の中をサラッとし、箸休めにもなる1品です。

そして、セルフ定食に欠かせない白ご飯も美味。こちらは万倉のお隣、吉部(きべ)のお米を使用しているとのこと。味の「押し引き」がちゃんと計算されているため、これだけの品数を食べても、口の中が脂っこいとか、くどいという感じが全くありません。
懐かしくも贅沢な、心に染みるご馳走
「農家レストランつつじ」の堀さんは「どちらかというと、おばあちゃんの味付け。帰省して帰ってきた方たちが、ホッとできる味を目指している」と話しており、地元の食材への愛情と、訪れる人への温かい気持ちが、一つ一つの料理に詰まっているのを感じました。

「農家レストランつつじ」は、この地域ならではの豊富な食材を、丁寧に、そして愛情を込めて調理した、どこか懐かしく、そしてとっても贅沢な「ご馳走」を提供してくれる場所でした。旬の味覚を自分で選ぶ楽しさ、そして素材の味を最大限に活かした心温まる料理の数々。

宇部市方面へお越しの際は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
★今回の記事は2025年10月21日放送、yab山口朝日放送『You!どきっ』のコーナーを記事化したものです。





