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発酵のぬくもり感じる癒しカフェ。身体が喜ぶ「ミキ」と優しいおむすびランチ 光市「結堂」

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光市の静かな住宅街。ここに、訪れるだけでふっと肩の力が抜けるような、温かいお店があります。古民家カフェ「結堂(むすびどう)」(山口県光市協和町2-7)。昭和初期の建物を店主の林田真由美さんが1年かけて改装したという店内は、懐かしさと新しさが同居する落ち着いた空間で、単なる飲食店というより、日々の忙しさを少し忘れて一息つける、そんな場所です。

【写真はこちら】結堂の店内やメニュー

 

奄美・沖縄に息づく“神酒(みき)”。シンプルで奥深い発酵飲料

  • ミキ 100g/650円 ※店頭やオンラインで購入可能

「結堂」の核となるのは、古代から奄美大島や沖縄で神事に使われてきた乳酸菌発酵飲料「ミキ」。お米とさつまいもだけで作られる、驚くほどシンプルな飲料ですが、ひと口含むと、酸乳酸菌発酵ならではの優しい酸味と、素材の甘みがじんわりと体に染み渡ります。1ccに含まれる乳酸菌は1億個とも言われています。その効果は筆者も体験済みです。

 

腸もみサロンから古民家カフェへ

オーナーの林田真由美さんがミキに出会ったのは、腸もみサロンを営んでいた頃。
「施術だけでは整えられないものがある」と気づき、家族で、日常の中で、もっと深い部分から体を支えるものは無いか探していたそう。

「人は食べたものでできている。けれど、食べ物のその先にある自然や微生物の働きまで想像できたとき、体はもっと素直に変わっていく気がするんです」

ワークショップを通じてミキを広めていき、やがて商品化に。間借り営業やマルシェでの販売を経て、ついに自分自身が心からくつろげる空間をつくりたいと、古民家の改装を決意しました。

こうした誕生したのが古民家カフェ「結堂(むすびどう)」です。

 

ミキを主役にした結堂のメニュー

結堂のメニューは、どれも“日常に寄りそう”ことを意識したものばかり。

 

  • ミキスムージー(写真右) 650円 
  • ミキドリンク(同左) 500円

メインのミキスムージーは、バナナ、マンゴー、ブルーベリー、ストロベリー、グリーンの5種。色鮮やかなフルーツの香りにミキが溶け込んでいます。

ミキドリンクは、ほうじ茶、ココア、黒ゴマ、ミキ×甘酒(ジンジャー/シナモン)など、季節や気分に寄り添う味が揃います。

 

そして、お腹も満たしてくれるのが「おむすびセット」です。

  • おむすびセット 1,100円(要予約)

 

おむすび、ミキ入りザワークラウト、野菜のミキディップ、卵焼き、梅干し、豚汁、自家製グラノーラのミキがけというセットです。

どれも特別な食材ではないのに、ひとつひとつが丁寧に作られていて、どこか懐かしくて、それでいて新鮮。家でも再現できるよう、あえて凝りすぎないことにしているのだそうです。

「日常に発酵を持ち帰ってほしい」という林田さんの願いが込められています。

 

「ありがとう」が循環する場所に

林田さんはミキを通じて、世界の見え方が変わったと話します。

「米一粒に神様が宿っていると言われますが、本当にその通りだと感じられるようになりました。米を育てる水、雨、土、農家さん、微生物…すべてが繋がってミキが生まれる。そこに気づくと、日常のあらゆるものに“ありがとう”と言いたくなるんです」

天井を抜いて、大黒柱と梁が見えるようにリノベーションされています。

腸活とは、ただ腸の調子を整えるだけではなく、自分自身の“循環”を取り戻す行為なのかもしれません。免疫や肌、心の安定といったものは、どれも腸から生まれるとする説は多いですが、何より大切なのは、自分の身体が自然の一部として働いている感覚を取り戻すこと。その小さな一歩をミキは優しく後押ししてくれます。

「もっと多くの人に結堂を知ってほしい。そして、ミキが心と体の“よりどころ”になれば嬉しい」

静かな声でそう語る林田さんの隣には、発酵のぬくもりが確かに息づいていました。

「結堂」は、忙しさに削られがちな“自分の軸”をそっと思い出させてくれる場所。扉を開けば、時間が少しだけゆっくり流れ始める、そんな、深い癒しのカフェです。

 

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