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みすゞ通りの玄関口で本格的な一杯を。仙崎で味わう手回し焙煎コーヒーと米粉シフォン 長門市「SNOW DRIP COFFEE」

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金子みすゞの詩で知られる長門市仙崎。観光客で賑わう「道の駅センザキッチン」から風情ある「みすゞ通り」へ向かう途中、温かな明かりが灯るカフェがあります。
それが今回ご紹介する「SNOW DRIP COFFEE」(山口県長門市仙崎1428-1)です。

【写真はこちら】こだわりのメニューたちをご紹介!

「SNOW DRIP COFFEE」外観

店を営むのは、仙崎に魅せられて移住してきた店主・中田晃司さん。築50年以上の民家を改装した店内は、まるで田舎の親戚の家に帰ってきたような懐かしさを感じます。

「SNOW DRIP COFFEE」店内

「SNOW DRIP COFFEE」店内

金子みすゞ記念館の隣にあるこのカフェは、地元住民と観光客が自然と交わる『憩いの場』となっています。

 

店主が時間をかけて焙煎する「手回し焙煎」コーヒー

まず味わっていただきたいのが、手回し焙煎でじっくりと煎り上げたコーヒーです。

「SNOW DRIP COFFEE」自家焙煎ブレンドホットコーヒー(あっさり)

  • 自家焙煎ブレンドホットコーヒー(あっさり) 450円

ブレンドコーヒーには、あっさりとコクの2タイプがあります。かつて、イタリアンレストランやコーヒー店で修業を積んだ中田さん。機械では出せない独特のまろやかさと甘さを引き出すため、あえて手間のかかる手回しで焙煎しています。

酸味が苦手な方でも飲みやすいよう、コクと甘みを引き出す「中深煎り」がスタンダードなんだとか。

 

「SNOW DRIP COFFEE」自家焙煎ブレンドホットコーヒー

細部まで磨き上げられたコーヒーは、しっかりとコクがあるのに後味はすっきり。一口飲むと、心がじんわりと温まる感じがしました。

 

泡までおいしいシェイカーラテと、絶品たまごサンド

また、ドリンクのアレンジメニューも豊富に取り揃えています。

「SNOW DRIP COFFEE」シェイカーラテ(アイス)

  • シェイカーラテ(アイス) 550円

エスプレッソをシェイカーで泡立てて、ミルクで割っていただくきめ細やかな泡が楽しめる一杯。コーヒーの香ばしさとミルクの甘味がまろやかに溶け合い、特に暑い夏に人気だそうです。

そして、朝食や小腹が空いたときにおすすめなのがこちらのホットサンド。

「SNOW DRIP COFFEE」ホットサンド(たまご)

  • ホットサンド(たまご) 450円

サクッと香ばしいパンのなかには溢れんばかりのたまごが!サクサクとふわふわの両方を味わえる、シンプルながら奥深い一品です。

 

モチモチ食感に感動!地元の恵みが詰まった米粉のシフォンケーキ

「SNOW DRIP COFFEE」ISATOFARMの有機米粉を使ったシフォンケーキ 季節のシフォン(安納いも)

  • ISATOFARMの有機米粉を使ったシフォンケーキ 季節のシフォン(安納いも) 450円

こちらは長門市日置地区にて育てられた有機米・イセヒカリの米粉を100%使用したシフォンケーキです。

私が訪れたときには、プレーンと季節のシフォンとして「安納いも」がありました。小麦粉にはないしっとり・もちもち感と安納いもの甘さがマッチして、お口のなかが幸せいっぱいになります。

またコーヒーとともにフードメニューをいただくと、50円引きとなるのも嬉しいポイントです。ほかにも地元生まれのクラフトジンなど、こだわり抜いたメニューもぜひチェックしてくださいね。

地元の歴史と想いが集う、温かな空間

「SNOW DRIP COFFEE」の店内には、仙崎の歴史と人の温もりが詰まった空間が広がっています。

「SNOW DRIP COFFEE」内装

小上がりの和室空間に置かれている机や絵、掛け軸たちはすべて仙崎にゆかりがあるものなんだとか。

「SNOW DRIP COFFEE」内装

店内でひときわ存在感を放つ木の円卓は、かつてこの地で100年以上続いた商店から譲り受けたものだそう。長年使われてきた板は飴色に輝き、仙崎の歴史を語りかけてくるようです。

「SNOW DRIP COFFEE」内装

ほかにも、利き手が不自由になりながらも反対の手で書き続けた地元書道家の作品や、地元民が描いた絵、そして金子みすゞの詩。

「SNOW DRIP COFFEE」内装

「家に眠らせておくよりはここに飾ってほしい」と持ち寄られた作品たちが、仙崎の歴史を物語っています。

 

「雪」がつなぐ縁。地域おこし協力隊からカフェ店主へ

「SNOW DRIP COFFEE」の店主・中田さんは、もともと光市に住んでいました。

「SNOW DRIP COFFEE」店主の中田さん

中田さんはコーヒー店の開業を志していたとき、長門市の「地域おこし協力隊」の活動を知ります。同世代の人たちが、地域おこし協力隊で生き生きと活動している姿に衝撃を受けたそうです。

その後、街を案内してもらったときに「ここなら子育て環境にもいいかな」と具体的にイメージが湧いたことから移住を決意。

金子みすゞの生家・金子文英堂(金子みすゞ記念館)

地域おこし協力隊に参加し、みすゞ通りの活性化やリヤカーでコーヒーを売るなど、まちおこしに尽力しました。

そして3年後、協力隊の任期を終えたもののちょうどその頃はコロナ真っ只中。

「SNOW DRIP COFFEE」内装

「店舗を持たずリヤカーでの移動販売を続けるべきか」と迷いましたが、中田さんは「人に会えないときこそ顔を合わせて話せる場所が必要」だと感じます。

そこで「みすゞ通りの家屋を活かしこの地域で生きていきたい」と考え、2021年に「SNOW DRIP COFFEE」をオープンしました。

「SNOW DRIP COFFEE」内装

店名の『SNOW(雪)』には、「雪が溶けて春が訪れるように、ここに来た人の心がほぐれるような場所にしたい」「雪の結晶が結びつくように、人と人がキラキラと繋がる場所にしたい」という想いが込められています。

また奥様との出会いが、スノーボードだったことにも由来しているそうですよ。

 

仙崎の日常に溶け込む地域の拠点として・SNOW DRIP COFFEE寄席

「SNOW DRIP COFFEE」では写真展やタロット占いなど、だれでも楽しめるイベントが定期的に開催されています。

「SNOW DRIP COFFEE」寄席チラシ

とくに落語は大好評の企画で、島根県在住の橋元屋幸守さんのほか、地元の噺家さんが寄席に参加します。

次回の寄席は12月27日(土)14時からです。

料金は投げ銭制ですので、コーヒーを飲みながら気軽に参加してみてはいかがでしょうか。

詳細は店舗のInstragramをチェックしてみてくださいね。

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