クスッと笑って、ちょっと考えて。大人気の企画展がやってきた! 防府市「ヨシタケシンスケ展かもしれない」
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防府市地域交流センター「アスピラート」の2F展示ホールで、いま大きな話題を集める展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」が開催されています。
絵本作家・ヨシタケシンスケさんの初の大規模個展として全国を巡回し、累計来場者数は100万人を突破。子どもはもちろん、大人もはまること間違いなしの、笑いと発見に満ちた展覧会です。春のお出かけに間違いない!この人気企画展の見どころをたっぷりお伝えします。
【写真はこちら】「きになったらばかえばいい」欲しくなるグッズたち
防府駅すぐ近く、アクセス良好

会場となるのは、JR防府駅から歩いてすぐのところにある「アスピラート」です。駅を挟んだ反対側にはイオン防府店があり、駐車場もたっぷり。お買い物や食事の外出とあわせて訪れるにもぴったりな場所です。
建物に入って見上げると、大きな「ヨシタケシンスケ展かもしれない」の吊り看板が。導かれるままに2階にあがって入場券を買ったら、さあヨシタケシンスケワールドのスタートです。

壁一面のスケッチに圧倒

企画展に足を踏み入れると、まず圧倒されるのが壁一面にずらりと並ぶスケッチの数々です。ヨシタケさんがデビュー以前からいつも持ち歩いている手帳に描きためてきた、実寸大の複製スケッチが約2,500枚。これでもまだ1万枚を超えるスケッチのなかから選ばれたものなんです。

日常でふと気になったこと、こんがらがった考え、誰かのちょっとふしぎな行動など、そんな観察の欠片が、小さな手帳にぎっしりと書き留められてきました。「この絵が、あの絵本になったのか」と点と点がつながる瞬間があったり、まだ絵本になっていないアイデアを見つけてしまったり。

1枚1枚をじっくり眺めていると、この入り口のゾーンであっという間に時間が過ぎてしまいます。
あの人気絵本が誕生するまで

続いて、『りんごかもしれない』をはじめ、『ころべばいいのに』『もうぬげない』(以上、ブロンズ新社)『おしっこちょっぴりもれたろう』『なつみはなんにでもなれる』(ともにPHP研究所)『つまんない つまんない』『あんなに あんなに』(ともに白泉社)など約20作の人気絵本から、原画と構想段階のアイデアスケッチが多数展示されています。

どのようにして人気絵本が生み出されたのか、その発想の源と思考の過程が分かり、ヨシタケシンスケさんの頭の中をのぞいているような感覚に。これをじっくり読んだ後に改めて絵本作品を読み直してみると、また違った発見があるかもしれません。

親子や友人と楽しむアトラクションも

企画展は見て楽しむだけではありません。来館者が体と心を動かして楽しめる仕掛けがいっぱいです。大人も子どもも一緒になって参加できる体験型のアトラクションも用意されており、絵本の世界に入り込んだような感覚が味わえます。

「りんご」を投げてみたり、ジェスチャーゲームをしてみたり、友達や親子で遊んでみませんか?
また、会場のあちこちには、ヨシタケシンスケさんがさっと書いた黄色い付箋があちこちに貼られていて、これも本展の見どころの一つです。

作品に対するちょっとした裏話や会場の案内。こんなふふっと笑える付箋も。

付箋を目当てに隅々まで探し回る楽しさもあり、1日では見きれないボリュームがたっぷり詰まった展覧会になっています。
取材で訪れた初日には、早速多くの来場者がヨシタケシンスケワールドを楽しんでいました。

子供は目を輝かせながら作品を見つめ、ジェスチャーゲームを楽しみ、友人と来た大人たちは、たくさんの作品を写真に納めていました。

館内は、一部動画作品を除いて写真・動画撮影OKとなっていますので、思い出に撮影したり、家族や友達と感想を共有したりして楽しむのもいいですね。

ヨシタケシンスケさんが語る「未来の可能性」
さて、この世界を生み出したヨシタケシンスケさんとは、一体どんな人なのか気になりますよね?ということで、来場した本人にお話を聞いてみました。

2013年、40代にして絵本作家デビューを果たしたヨシタケシンスケさん。デビュー作『りんごかもしれない』は、テーブルの上にぽつんと置かれた1個のりんごから想像が果てしなく広がっていく絵本で、第6回MOE絵本屋さん大賞第1位・第61回産経児童出版文化賞美術賞など数々の賞を受賞しました。
以来、『もうぬげない』『ころべばいいのに』『おしっこちょっぴりもれたろう』など、子どもの感情に正直に向き合い、思わず「あ、わかる!」と声が出るような作品を次々と発表。そのユニークな視点と細い線から生まれるじんわり温かいタッチで、幅広い世代に愛され続けています。
そんなヨシタケさんですが、絵本作家になった経緯について、「絵本は好きだったけど、まさか自分が描くとは思っていませんでした。なれるわけないと思っていたので、なりたいとすら思っていなかったんです。」と話します。

しかし転機は40歳の頃でした。
「僕のイラスト集を見た編集者さんが『絵本を描いてみませんか』と声をかけてくれて。『僕のようなシンプルで小さくて、つまらなさそうな絵でもいいならやらせてください』と。40歳になって初めて描いたのが『りんごかもしれない』です。」

遅咲きだからこそ、好きなことをコツコツ積み重ねていくことの大切さと、何が起こるか分からない「未来の可能性」を感じたのだそう。
展覧会の開催にあたりヨシタケさんは力を込めて話します。
「この展覧会で、未来への可能性や、そこから生まれるワクワク感を、少しでも見ていただけたら嬉しいです。まずは壁一面のたくさんのスケッチを見てゾッとしていただいて(笑)。この会場でしか味わえない体験を、ご自身の体で感じてみてください。」

会場には、ヨシタケさんが今回山口県に来た時の感想を描いた本会場限定のスケッチも展示されていますので、ぜひ見つけてくださいね。
まだ終わらない!欲しくなるグッズたち

「ヨシタケシンスケ展かもしれない」の楽しさは企画展だけではありません。アスピラートの1階にはグッズコーナーが。ヨシタケさんの絵本はもちろん、作品に登場してくるキャラクターの食器や文房具、雑貨など盛りだくさん!

どれも可愛くておしゃれで、持ち運んでよし、家に飾ってもよし。自分用に、誰かのお土産用に、せっかくの機会なのでお気に入りのアイテムを買ってみてはいかがでしょうか。

そして、山口会場限定で、柳井市の「あさひ製菓」とのコラボ商品も。

同社を代表するお菓子「月でひろった卵」の特別包装バージョンとなっています。なんとこのイラストは今回のためだけに描きおろされたもの。

「月でひろった卵」という商品名から発想し、月面での一室で仕事をしている少年が月で偶然ひろった「卵」を食べてほっとひと息ついているシーンを描いています。まさにヨシタケシンスケさんならではの「かもしれない」妄想から生み出された一枚。同イラストのポストカードも封入されていますので記念にいかがですか?
春のお出かけは決まり!かもしれない
会期は2026年4月12日(日)まで。ちょうど春休みやお花見シーズンとも重なるので、家族でのおでかけにも、友人や恋人との週末プランにも合わせやすい時期です。親子で原画を眺め、「これ知ってる!」「こんなスケッチから生まれたんだ」なんて会話が自然と生まれる、そんな企画展です。

クスッと笑って、ちょっと考えて。見方が変われば世界が昨日よりも楽しくなる!かもしれない。
そんな体験を味わってみませんか?





