川棚温泉に新パティスリー誕生。「あんバター」香る焼きたてフィナンシェも 下関市「L’esprit de la vie.(レスプリ ドゥ ラヴィ)」
- グルメ
2026年4月15日、下関市・川棚温泉エリアに誕生した「L’esprit de la vie.(レスプリ ドゥ ラヴィ)」。この地で120年以上親しまれてきた和菓子店「三春堂」を前身に持つパティスリーとして、オープン直後から注目を集めています。

多くのラインナップのなかでも特におすすめのスイーツや、お店に込められた想いとは?平成生まれで、「フランス菓子で人生が変わった」と話す若きシェフパティシエに伺いました。
下関・川棚の名店から生まれた「L’esprit de la vie.」

「L’esprit de la vie.」の店内には、フィナンシェやケーキに加え、「三春堂」で長く愛されてきた『川棚饅頭』や『もちパイ』、『瓦シュー』なども並びます。オープン前、シェフパティシエの渡邉雄大さんは、父である先代と相談し、和菓子の看板のままだとお客さんが戸惑うかもしれないと考え、フランス菓子は新たなブランドとして展開することにしたそうです。

渡邉さんは、福岡の「フランス菓子16区」や神戸の「L’AVENUE」で10年以上経験を積んできた実力派パティシエ。お店には、「フランス菓子を通して、恩返しをしたい」という思いが込められています。
「自分はもともとスポーツ一筋で、あまり真面目な学生ではありませんでした。でも、フランス菓子の世界で出会った人たちの言葉や精神に、人生や価値観を変えてもらったんです。だから今度は、自分がこのお店を通して、受けた恩を返していきたいと思っています」

店名はフランス語で、「人生の精神・真髄」という意味。渡邉シェフが以前から好きだった「esprit」という言葉に、立ち上げ前まで働いていた「L’AVENUE」への敬意を込めた「L’」の冠詞、そして人生を表す「la vie」を組み合わせて名付けられました。
カリッ、ほろっ。焼きたての「フィナンシェ あんバター」

- Financier あんバター.(フィナンシェ あんバター) 320円
店内に漂う甘い香りの正体は、焼きたてが並ぶ『Financier あんバター.(フィナンシェ あんバター)』。渡邉シェフが「三春堂を愛してくれているお客さんにも寄り添えるお菓子を作りたい」と考え、自身の経験のなかで初めてフランス菓子にあんこを取り入れて作ったのが、このフィナンシェです。

フィナンシェの底から透けて見えるのは、たっぷりの小倉あん。一口かじると、カリッとした心地よい歯ごたえと、バターのうま味が広がります。ほんのり塩気もきいており、香ばしい生地と甘じょっぱいあんが口の中でほろほろとほどける、至福の体験を楽しめます。

シェフによると、もともとは「自分が食べてみたい」という思いから作ったお菓子だそう。「正直、ここまで皆様に認知されるとは思っていませんでした」と、シェフ自身も驚くほどの支持を得ています。
10年の想いを。こだわりのケーキと焼き菓子たち

- Chocolat Vanille.(ショコラ・バニーユ) 650円
ショーケースでひときわ目を引く『Chocolat Vanille.(ショコラ・バニーユ)』は、光を反射して表面のグラサージュが輝く、芸術品のようなスイーツ。渡邉シェフがコンテストでとくに高い評価を得てきたムースを使った、こだわりの詰まったケーキです。

- Misérables.(ミゼラブル) 600円
ベルギーの伝統菓子をベースにした『Misérables.(ミゼラブル)』には、シェフが京都で出会い、心を動かされた紅茶「モンターニュブルー」を使用。このお店だけの貴重な味わいを楽しめます。

- Financier.(フィナンシェ) 300円
- Financier Chocolat.(フィナンシェ ショコラ) 320円
袋詰めで販売されている焼き菓子も要チェック。『Financier.(フィナンシェ)』は、キラキラきらめく焼き目にうっとり。発酵バターのコクと砂糖の甘みが見事に重なり、口いっぱいに贅沢な風味が広がります。
産地の異なる2種のハイカカオチョコレートを使った 『Financier Chocolat.(フィナンシェ ショコラ)』は食べる前からビターな香りが漂い、大人な気分に。

- Madeleine.(マドレーヌ) 280円
- Madeleine érable.(マドレーヌ エラブル) 300円
王道の『Madeleine.(マドレーヌ)』は卵のコクがふんわり広がる、極上の口溶け。 『Madeleine érable.(マドレーヌ エラブル)』は、メープルシュガーとメープルシロップの華やかな風味が、食べ終えた後もなお続きます。
川棚から始まる、フランス菓子との新たな日常

- もちパイ 210円
「和と洋、どちらも選べる楽しさを味わいながら、フランス菓子のことも知ってもらえたら嬉しいです」と話す、渡邉シェフ。お店には幅広い年代の人が訪れ、「三春堂」時代からのお菓子と、フランス菓子を併せて買っていく人も多いのだそうです。

川棚で100年以上続いてきた和菓子の世界と、これから広がるフランス菓子の世界。すでに新メニューの試作も重ねており、生菓子を中心にさらにフランス菓子のラインナップが増える予定とのこと。下関の街に、甘くて新しい日々が静かに浸透し始めています。





