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お米の甘みともっちり食感が魅力の生米パン専門店 山口市「kupuru」

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「パン」と聞くと、小麦から作られたものを思い浮かべる方が多いかもしれません。最近では米粉パンも身近になり、選択肢も広がっています。今回訪れた生米パン専門店「kupuru」は、そんなイメージを覆してくれる場所でした。

ここで使われているのは、小麦粉でも、米粉でもありません。使うのは、炊く前のお米そのもの。

生米を浸水させ、そのままミキサーにかけて生地を作るという珍しい製法から生まれるパンは、想像以上のもちもち食感と甘みが特徴です。今回は、生米パンの販売までの背景や、店主のこだわりについてお話を伺いました。

 

小麦パンから、生米パンへ

山口市の椹野川沿い、JR山口線の仁保津駅近くに店舗を構える「kupuru」(山口県山口市小郡上郷1686-8)。鮮やかな青の外壁が目をひきます。

「オープン当時は小麦のパン屋さんでした」

そう話すのは店主の牧さん。今では生米パン専門店として営業されていますが始まりは小麦パンから。

小麦パンと並行して米粉パンも試作されていたそうですが、思い描く仕上がりになかなかたどり着けず、「これだ」と納得できるものを探し続けていたといいます。そんな中で出会ったのが、「生米パン」でした。

米粉ではなく、一粒のお米から作られる生米パン。精米したてのお米を浸水させ、ミキサーにかけて生地へと仕上げていくそうです。お米そのものの風味や甘みを生かせる製法だからこそ、生まれるのは独特のもちもち食感。小麦パンとも、米粉パンとも少し違う、新しいおいしさとの出会いがありました。

試作を重ねながら販売を始めたところ、想像以上に反響があったそうです。小麦パンと半分ずつ販売していた頃には、「もっと生米パンを食べたい」という声が多く届くようになり、現在では販売するすべての商品を生米パンへ切り替えられています。

 

素材選びから伝わる、ものづくりへのこだわり

「グルテンフリーの方はもちろん、もちもち食感が好きな方皆さんに食べてもらいたいです」

そう話す牧さん。

使用する原材料は、国産・県産のものだけ。一つひとつの素材にもこだわり、納得できるものを選ばれています。さらに印象的だったのは、今もなお試作と改良を続けていることでした。

「もっとおいしくできないか、試作と改良をして、常に新商品も作り続けています」

そう話される姿からは、パン作りへのまっすぐな思いが伝わってきました。

そこには、ただ素材にこだわるだけではなく、「また食べたい」と思ってもらえるパンを届けたいという気持ちが込められています。実際にいただいたパンは、想像以上のもちもち食感。噛むほどにお米ならではの自然な甘みが広がり、「体にやさしいから選ぶ」だけでなく、「おいしいからまた食べたい」と感じる味わいでした。

 

朝3時から始まるパン作り

パン屋の朝はとても早く、店舗の営業の日は朝3時から製造をスタート。イベント販売の日には、夜中12時から準備を始めることもあるそうです。店頭に並ぶパンが焼きあがる頃、その裏側ではすでに何時間もの準備が積み重ねられています。

静かな早朝の時間、生地の状態を確かめながら、一つひとつ丁寧に進められていく作業がありました。「kupuru」で使用しているのは有機米で、使う直前に三分づきに精米し、一晩かけて浸水させてから生地へと仕上げていくそうです。

また、パンの甘みには、メープルシロップ、きび砂糖、素焚糖、黒糖、はちみつなどを使用。素材ごとの特徴を生かしながら、それぞれのパンに合うものを選び、一つひとつ仕上げられています。

製造が難しいといわれるベーグルもラインナップに加わり、生米パンの新たな魅力を届けられています。見えない部分にまで込められた細やかなこだわりからも、牧さんの丁寧なものづくりへの思いが伝わってきました。

 

まず味わってほしい、お米そのもののおいしさ

  • 生米パン 250円

初めて訪れる方におすすめなのは、シンプルなお米パン。生米パン本来のおいしさを一番感じられる商品だそうです。

そして人気No.1は、「あんバター」。もちもちとした生地に、あんこのやさしい甘さとバターの塩気が合わさり、人気も納得の組み合わせでした。

  • あんバター 400円

店頭にはシンプルなものから、食事系、甘い系まで様々なパンが並び、どれにしようか迷う時間も楽しみのひとつでした。

 

山口市で出会える、特別なお米のパン

お店を始めるきっかけとなったのは、ご主人からの提案だったそうです。さらに、店舗となっているコンテナのデザインや施工も大工であるご主人が手掛けられています。

ご夫婦で作り上げた場所で、丁寧に焼き上げられる生米パン。印象的だったのは、パンだけでなく、お店そのものにたくさんの想いが込められていたことでした。

素材を選ぶこと、試作を重ねること、そして何度も改良を繰り返し、一つの商品として形にしていくこと。

そんな積み重ねの先に、「kupuru」ならではのおいしさにつながっているように感じました。

一口食べた時に感じるおいしさの裏側にある想いも、ぜひ一緒に味わって見てください。

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