体験レポ | 山口の郷土料理、子どもが見て聞いて作って味わう。「山口県の郷土料理体験講座」
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山口県に伝わる郷土料理や食文化を、子どもたちにもっと身近に感じてもらいたい。そんな思いから小学生を対象とした全5回の連続講座「山口県の郷土料理体験講座」が、周南市学び交流プラザ(周南市中央町4-10)で開催されました。主催したのは、「山口こども食文化ラボ」。今回の講座では、ただ郷土料理を作るだけでなく、「見て、聞いて、作って、味わう」ことを大切に、山口県の海・里・山、それぞれに根付く食文化を体験しました。
1日目 | 海産物文化、地魚料理

初回は、山口市に店を構える「さかな場Hey Hey」を講師に迎え、山口県の海と、地魚について学びました。まず、子どもたちを釘付けにしたのは魚屋さんによる鯖の三枚おろしの実演です。プロの手さばきに子どもたちは食い入るように見つめる姿が印象的でした。作ったのは、子ども達自身で下処理をした鯖を使った鯖のソテーと萩地域で親しまれてきた貝汁「ぐべ汁」。魚を扱うプロの仕事と山口の海について学び、味わう貴重な経験となりました。

2日目 | 里の文化、和菓子作り

2日目は、山口市秋穂に店を構える「菓秋やませ」を講師に迎え、和菓子文化について学びました。この日、子どもたちが挑戦したのは、地域特産のさつまいもを使った羊羹と練り切り。地域の食材が、どのように和菓子へと生まれ変わるかを教わりながら子どもたちも実際に自分の手で作っていきました。

山口を代表する銘菓「外郎」をはじめとした和菓子文化について学び、知っている、食べたことがあるものでも、「誰が、どのように作っているのか」を知ること、それを生かす職人の技に触れることで、地域の食文化をより身近に感じることができました。
3日目、山の食文化、茶粥とカワラケツメイ茶

3日目は、「とくぢ健康茶企業組合」を講師に迎え、昔から地域で愛されているお茶の文化について学びました。まずは、柿の葉茶・びわの葉茶・ドクダミ茶など様々な野草茶を実際に試飲して飲み比べをしました。日頃の見慣れたお茶とは香りや味わいがそれぞれ違い、子どもたちは好みを探しながら楽しみました。中でも子ども達に人気だったのが、カワラケツメイ茶。普段なかなか目にする機会のないカワラケツメイも見せてもらい、「この植物がお茶になるんだ!」と、地域の植物と実際に飲んだお茶が繋がる体験になりました。

4日目、新しい郷土料理、チキンチキンごぼう

4日目は、山口県の学校給食から生まれ、今では県民に広く親しまれている「チキンチキンごぼう」がテーマです。郷土料理というと、何百年も前から受け継がれてきている料理を思い浮かべがちですが、今の時代に生れ、地域に根付き、これから受け継がれていく料理もあります。子ども達の大好きな給食の味、身近な一品を通して「食文化は、昔のものだけでなく、今も生れ続けている」ことを学びました。

5日目、学んだことを一皿に!みんなで考えた「オリジナル山口県定食」作り

最終日は、これまでの4日間の集大成です。今回は、「この料理を作りましょう」と教えてもらうのではなく、これまで出会った山口の食材や文化を振り返りながら班ごとに作る一品を計画しました。班の友達と意見を出し合い、それぞれの班が一品ずつ調理をし、すべての班の料理を合わせ、「オリジナル山口県定食」を完成させました。回を重ねるごとに、ただ教わるだけでなく、自分で考え、友達と協力しながら行動する姿が増えていった子ども達。5日間の経験が、一つに繋がった瞬間でした。

「楽しかった」を、家庭へ、そして次の世代へ
この事業を企画した、「山口こども食文化ラボ」の代表・藤原真希さんは、「地元の食を知識として学ぶだけでなく、実際に見たり、作ったり、食べたりできる場所を作りたいと思ったのが始まりでした」と話します。

講座後には、「家でも作ってみた」「買い物で山口の食材を探した」「次回もぜひ参加したい」といった声も届いたそうです。藤原さんは、「『こんな料理を作ったよ』と子どもが家族に話すことも、山口の食文化を次の世代へ繋ぐ一歩になれば嬉しいです」と話します

子どもたち自身が見て、聞いて、作って、味わう。そこから生まれる「もっと知りたい」「また作ってみたい」という気持ちが、山口県の食文化を未来へ繋いでいくのかもしれません。次回開催予定は、来年の夏。ぜひ山口県の食文化や郷土料理に触れる体験に子どもたちと参加してみてはいかがでしょうか?





