暮らしに寄り添ううつわを 宇部市「mugitotto」
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4月から新生活が始まった人は2ヵ月が経ち、仕事から帰ってからの夕飯の支度が億劫・・という人もいらっしゃるのではないでしょうか・・?
日々の夕飯の支度や家でのひと時が楽しくなるような、うつわを扱うお店をご紹介します。
ナチュラルな雰囲気の店内でお気に入りのうつわを
宇部市にある、おしゃれな外観が印象的なこちらが「mugitotto」(山口県宇部市西平原2丁目8-11-102)。
〝毎日の料理が楽しくなる普段使いの器のお店”をコンセプトに、店主がセレクトした福岡県の「小石原焼」、沖縄県の「やちむん」(沖縄の言葉で「焼き物」という意味)、熊本県南阿蘇村で作陶する「阿蘇焼窯元」、
そして宇部市に構える「カミナリ窯」や島根県松江市に構える「袖師窯」など、九州や中国地方で作陶された日常的に使える食器を扱っています。
店長の田中 智子さん。
写真は恥ずかしいとのことで正面から撮影することは叶いませんでしたが、笑顔が素敵なとてもチャーミングな方でした。
「mugitotto(ムギトット)」というかわいらしい店の名前は、愛犬の〝ムギ”と、自身のニックネームだったという〝トット”と掛け合わせて作ったそうです。
ちなみに、店の看板犬だった愛犬のムギちゃんはあまりに吠えるので、3日で出入り禁止になってしまったのだそうですよ…
筆者もムギちゃんにお会いしてみたかったです。
うつわに魅せられて
北欧家具や雑貨が好きで集めていたという田中さんは、7年ほど前に旅行で訪れた湯布院のカフェで出された大分県日田市の焼き物「小鹿田焼(おんたやき)」の食器に心を奪われたことがきっかけで
和食器の魅力にひかれたそうです。
「mugitotto」をはじめたのは、昨年9月。
それまでは「mugitotto」の隣にある、海外雑貨や食器のセレクトショップ「手仕事 津づら」でアルバイトをしていた田中さん。
クラフトフェアで買い物をしているときに、窯元がやっていたうつわを販売するブースに多くの人が並んでいる姿を見て、「宇部市に、自分が好きな窯元の焼き物を販売するお店を持ちたい」と思い至ったのだとか。
「手仕事 津づら」のオーナーに相談したところ、隣の空いていた建物を貸していただけることになり、友人や妹の手を借りて改装し、「mugitotto」をオープンしました。
人気の小石原焼にやちむん
田中さんがセレクトした茶碗や平皿、ぐい呑みなどからいくつからご紹介します。
- 〝飛び鉋”どんぶり 森山寛山窯 2940円
「小石原焼は、持ってみると軽く、電子レンジや食洗機などでも使えて扱いやすいですよ」と田中さん。
「小石原焼」といえば「飛び鉋」(工具の刃先を使って連続した削り目を作る技法)や「版毛目」(ろくろを回転させながら刷毛をあてて、模様をつける技法)が特徴的ですが、それだけでなくドット柄などもあり、窯元によって絵の付け方が違います。
こちらは沖縄のやちむん。
「やちむんは厚みがあり、素朴な佇まいが魅力で食卓にもなじみやすいですよ」と話す田中さん。
東京や福岡などでも人気になっていて、今では仕入れるのも難しいのだとか。
店のInstagramを見て、市内だけでなく、周南市や下関市、山口市からもお客さんが来るそうです。
- 琉天窯 豆皿 1680円
最近入荷した沖縄県うるま市に工房を構える「琉天窯」のやちむん。
沖縄の自然を思わせるようなダイナミックな絵付けで、持ちやすい形のうつわです。
手仕事ならではの個体差などが大好きで焼き物をついつい買い集めてしまう筆者。
中でも大好きな焼き物の一つ、やちむんは少しずつ集めているのですが、今回、「琉天窯」の絵のかわいさにすっかり虜になり、豆皿をお迎えしました。
市販のお菓子を置いても、作り置きしておいたおかずを少し盛り付けても、なじみますよ。
「毎日料理をする私でも、気分が上がらない時もありますが、お気に入りの器に盛り付けると思ったら、億劫に感じてしまう料理も頑張れます。お客様にも、そういう気分の上がる器を見つけてもらえたらうれしいです」と話す田中さん。
料理が苦手な筆者にとっても、仕事を終えてからの夕飯の支度は憂鬱な時間そのもの・・・
一旦、気持ちを上げるために1時間ほど、休憩をはさんでから行うほど。
- 早川窯元 跳び鉋 7寸皿 3580円(購入したものとは違う皿)メインのおかずをいれてもいいサイズ感
お店で購入した、福岡県の小石原焼の窯元の一つ、早川窯元の平皿も、
そんな面倒くさがりな筆者の夕飯作りのモチベーション向上に大きな役割を果たしています。
取材した6月初旬にあった器をご紹介しましたが、掲載した商品が売り切れの場合もあります。
店のInstagramでは、新しく入荷した商品の紹介などもされています。
今回紹介しきれなかったものの、素敵なうつわが店内にはたくさんあります。
手仕事のうつわとの出会いは一期一会。
自分のお気に入りのうつわを見つけに行ってはいかがでしょうか・・?