グルテンフリーの米粉ラザニア専門店!長門市「コメラザ」
- グルメ
みすゞ通りの洋食酒場
JR仙崎駅から北へ向かって徒歩1分。
2023年1月、「みすゞ通り」の一角に、洋食とお酒を楽しめるお店がオープンしました。
店名は「コメラザ」、全国的にも珍しい米粉を使ったラザニアの専門店です。
店内にはカウンターが5席、4人がけのテーブルが3卓備えられ、大きな窓で通りとつながっているような空間がつくられています。
キーワードは「グルテンフリー」と「地場産品」
店長の永塚真也さんは、2020年1月に長門市の地域おこし協力隊として東京から移住。3年間の任期の中で地元食材を使用した商品開発を担当し、今も道の駅などで人気の米粉を使った焼き菓子「棚田米BISCOTTI(ビスコッティ)」や「旅人シェフのレトルトパスタソース」を発売してきました。
創業のきっかけは、「コメラザ」の店内でも販売されている「棚田米BISCOTTI」の開発。小麦にアレルギーのある方にも喜んでいただけたことが、今のお店のコンセプトにつながったといいます。
東京都内でダイニングバーやビストロ、居酒屋などに勤務した経験を生かしつつ、誰もが同じように味わえる「グルテンフリー」と「地場産品の活用」をテーマに掲げ、かつては商店として親しまれてきた店舗をリノベーションしオープンを迎えました。
「長門を重ねる」もちもち食感
看板メニューの「コメラザ(ハーフサイズ)」は、熱々のスキレットとともにテーブルへ。メニューは日替わりで、この日は「長州どりのミートソースとたまご」でした。
- コメラザ ハーフサイズ800円 フルサイズ(1〜2人前)1,500円
生地はほどよいコシともちもちとした食感が楽しめ、お米のやさしい甘みが感じられます。
間にはさまれているのは、長門市産の米粉で作られたホワイトソースと、地元の銘柄鶏「長州どり」の旨味が詰まったミートソースにたまご。米粉ならではの「和のテイスト」も味わえるように、隠し味には醤油が加えられているとのこと。鹿肉を使ったラザニアでは味噌が使われているそうです。
表面のチーズも香ばしく、和と洋が合わさったラザニアはお子様でも楽しめる味わいです。
卓上には、よりお酒に合うような辛みをプラスする特製のオリーブオイルも。こちらには唐辛子のほか、長門市油谷地区の棚田で育てられたハーブが使われ、ラザニアにかかった瞬間からテーブルの上をさわやかな香りが舞います。
スキレットのハンドルカバーには、「コメラザ」のマスコットキャラクター「コメラザーニャ」と「コメラザウルス」の焼き印が。長門市俵山地区でハンターが狩猟した鹿の革を使い、手縫いで作られているもので、店内でも販売されています。こんなところにも、余すことなく地域の資源を生かしていく思いが感じられました。
サイドメニューは彩り豊かな創作料理
サイドメニューにも、長門市ではお馴染みの食材の名前が散りばめられています。
まずは冷前菜から「半熟たまごの生ハム巻き」。半熟のゆで卵のマリネに生ハムを巻いたもので、黒コショウの香りがアクセントの一品です。そばには長門市三隅地区で栽培されたレタスが添えられています。
- 半熟たまごの生ハム巻き 500円
そして、霜降り和牛を存分に味わえる「長州ながと和牛のローストビーフ」。やわらかく、とろけるような食感の中に、肉の旨味がぎゅっと詰まっています。
- 長州ながと和牛のローストビーフ 2,500円
ほかにも長州どりのサラダチキン(700円)、鮮魚のカルパッチョ(800円)など、長門市の山の幸・海の幸が色彩豊かな料理となってテーブルを彩ってくれます。さらにはグルテンフリー麺を使ったパスタやリゾット、自家製の米粉パンなども。
お酒は生ビールや焼酎、ワインやウイスキーのほか、さまざまな地酒がそろえられ、料理のお供を選ぶのも楽しくなります。
「食」のバリアフリーを
最近では、グルテンフリーの料理を求めて、九州地方や県内各地からのお客さんも増えているそう。
みんなが同じ料理を囲んで、同じ味を楽しめる。飲食店の多い時代に出店するからには、そんな「食のバリアフリー」を実現することで、永塚さんは社会に貢献したいと話します。
「コメラザ」は夜の営業のほか、土・日・祝日はランチ営業も行われています。
家族や友人とテーブルを囲んだり、1人ゆっくりとカウンターで味わったり、ここは誰もがおいしい時間を共有できる場所。
まち歩きも楽しい仙崎地区に、またひとつ新たな楽しみが生まれました。