3か国の味が詰まったバインミー&門外不出のカレー 宇部市「Cafe Bleu 2」
- グルメ
パンチをきかせたスパイシーカレーに、アジアのおいしさを集めたサンドイッチ。
今回は異国情緒あふれるエスニック料理をご紹介します。
”おじさま”二人がオープン
伺ったのは宇部市の銀天商店街にある「Cafe Bleu 2(カフェブリュー2)」です。お店に入るときからスパイスのいい香りがしてきますよ。
インドネシアやタイ、フィリピンなどのスイーツといった、誰もが知っているようなエスニック料理を主に提供するお店です。
こちらのお店、時広信幸さんと渡辺竜也さんの”おじさま”二人がタッグを組み、今年3月にオープン。 時広さんは、以前、渡辺翁記念会館で喫茶店を経営。
渡辺さんはバーのマスターをしながらキッチンカーでもカレーをふるまいます。
長年料理に携わってきたご両人の腕が鳴るお店なんですね。
渡辺さんのカレー
まずは、渡辺さんのカレー作りを見せてもらいました。
最初の工程は淡路島産タマネギ1kgを炒めるところから。
1時間をかけて炒め、飴色になった玉ネギが、カレーの甘みを引き出す要です。
お肉は鶏に、豚と牛の合い挽き肉。
この配合のもとになったのが、かつて渡辺さんが週に3回ペースで通っていたラーメン屋。
そこの裏メニューの「カレー」に惚れ込んでそのレシピを譲ってもらったことから、渡辺さんは、このレシピを絶対変えないそうです。
刻んだマッシュルームやカットトマトなどもレシピ通り。
現在は暖簾を下したお店のほれこんだ味を2年前から受け継ぎ、キッチンカーなどで振舞います。スパイスは、7種類を門外不出の配合でまぜていきます。
さらにここに秘伝のタレを投入。これをいれると味がまろやかになるのだそう。
タマネギを炒め始め、ルーができるまでおよそ3時間。さらにおいしくなるよう、これを1日寝かせます。
お米は渡辺さんの自家製で、ルーをたっぷりかけて目玉焼きを乗せれば、2004年に「小野田駅前ふれあい祭り」のキッチンカーグランプリで入賞した「サブローカレー」の完成です。
- 36(サブロー)カレー 850円
いただくと、スパイシー!色々なスパイスの香りがふくよかに広がります。ショウガとニンニクのがつんとした味を感じつつ、辛味もしっかりあり、後から旨みが余韻のようにやってくるカレーです。
そしてこのとろーんとした半熟タマゴを溶かして食べるとまろやかな味わいに。
ガツンとしたスパイシーさと、食材から染み出た旨みがたまらない逸品でした!
時広さんのバインミー
お次は時広さんのお料理を。
ごろごろお肉と野菜たっぷり!ベトナムのサンドイッチ、バインミーをご紹介します。
時広さん曰く「ベトナムと台湾と日本が3つ合同になったバインミー」だとのこと。うーん、ワクワクしますね。
メインの具材は、台湾料理でよく使われる豚バラ肉です。
本当はベトナムのチャーシューを使うところを、時広さんが、台湾の「コンロウ」(日本でいう豚の角煮)というお肉を気に入り、バインミーの中に挟むように考えたのだそう。
お店で手作りしたこのコンロウをニンニクや鷹の爪などと一緒に、豚肉を炒めます。食欲をそそる、脂のいい香り!
両面を炒めたら自家製のタレの中へ。紹興酒や台湾のしょうゆ、八角など本場の調味料で作っています。
味が染みわたったお肉は、もう、プリッ、プリッ。
甘辛~い香りもたまりません!
さらに、サンドイッチに使うパンも、手作りなんですよ。
ここに豚のレバーで作ったペーストを塗っていきます。
豚レバーのペーストにはベトナムの魚醤「ヌクマム」もちょっぴり入っているそうです。
厚切りのコンロウに日本人好みの味に合わせたなますを乗せます。
さらに時広さんが育てたピーマンなどはさめばボリューム満点!3か国合同のバインミーをいただきます!
- バインミー 700円
ガブッと豪快にいただくと、パンの小麦の甘さを感じ、中はもっちりしています。
中のパテの塩味、そしてレバーのコクとお肉の甘辛い感じがやってきて、一気に台湾の雰囲気に。
そこになますの酸味、野菜のシャキシャキ食感が合わさり、それぞれの具材で個性的な味わいを楽しむことができます。
これからの季節、時広さんが育てた沢山の冬野菜がバインミーを彩るそうで、今後も楽しみな「Cafe Bleu 2」ですね。
★今回の内容は、2024年11月26日山口朝日放送『YOU!どきっ』のコーナーを記事化したものです。