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宇部で70年以上三代にわたって愛される“ふんわりおむすび 宇部市「米手」

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昭和32年創業、三代にわたって地元に愛され続ける山口県宇部市の老舗おむすび専門店「米手(こめて)」。
ふんわりと握られたお米の中には、たっぷりの具材が詰まり、一口頬張れば70年の歴史が紡いできた優しい味わいが口いっぱいに広がります。名物のバターおむすびから豪快なお茶漬けまで、大人気のお店の魅力を紹介します。

 

三代にわたり愛され続けるおむすび

山口県宇部市の床波エリア。海岸線にほど近い住宅街の一角に、創業70年以上の歴史を誇るおむすび専門店「米手(こめて)」(山口県宇部市床波2-5-23)があります。

昭和32年(1957年)におばあさまが開業し、地元の人々に親しまれてきたこのお店は、2013年に三代目オーナーが受け継ぎ、今も変わらぬ味を守り続けています。

近隣住民はもちろん、レノファ山口の試合会場や地元イベントで目にした方も多いのではないでしょうか。

ふんわり握りに宿る、70年の伝統

取材の日、店内に入るとカウンター席とテーブル席があり、落ち着いた雰囲気の空間が広がっていました。さすがは地元の人気店。イートインスペースは予約しておかないと座れないほどで、テイクアウト用の電話も鳴りやまないほどの人気ぶり。

お米は創業当時から取引のある米屋が季節ごとに最適なブレンドを提案してくれるそう。炊きたてのご飯を形を整える程度に優しく握ることで、口に入れた瞬間ふんわりほぐれる食感が生まれます。

さらに特徴的なのは、具材のボリューム感。おむすびの上にも中にもたっぷり入っていて、ひと口ごとに素材の旨味を堪能できます。

人気の看板メニュー

  • 3点セット(おかず+小鉢+赤だし)930円+和牛ミンチ 270円+バター 270円+プレミアムおむすび(豚角煮玉子) 330円

 

お店で食事をする方がだいたい注文されるのがこの3点セット。メニュー表の中からお好きなおかずを選び、小鉢と赤だしのお味噌汁がセットになっています。3点セットにはおむすび等のご飯ものは含まれていないので注意が必要です。

おむすびでまず驚かされたのが、バターおむすび。中に仕込まれた雪印バターが温かいご飯にじんわりと溶け、米の甘みと絶妙な塩気が合わさって、ひと口で幸せな気分に。おばあさまの代から変わらないというレシピが長年愛されている理由も納得です。

豚角煮玉子のプレミアムおむすびには、光市の河村醤油を使用した自家製出汁が染み込んだ煮玉子がごろり。甘辛い角煮との組み合わせは、まさに“特別感”のある味わいです。

そして、創業以来変わらぬレシピで作られる赤だし味噌汁は、おむすびの美味しさをさらに引き立てる存在。濃厚ながらも塩加減が絶妙で、長く受け継がれてきた“お店の味”を感じられます。

豪快で優しいお茶漬け

  • お茶漬け(さけ+バター)800円+60円

同行したスタッフが注文した「さけ+バター」のお茶漬けは、器の大きさにも驚きます。具材の鮭もたっぷりで、そこに溶けたバターのコクが加わり、一口ごとに贅沢な風味が広がります。+60円でトッピングを追加できるのも魅力的で、常連さんの間では「いか塩辛+バター」や「たらこ+バター」など、オリジナルの組み合わせが人気なのだとか。

地域とともに歩む店

「米手」はただの飲食店ではなく、地域コミュニティの一部としても親しまれてきました。地元小学校の町探検のコースに組み込まれるほどで、地域の食文化を学ぶ場にもなっています。また、イベントやお祭りへの出店、レノファ山口の試合での販売など、地域活性化にも積極的に取り組んでいます。

隣には系列店「米手のとなり」があり、焼き菓子やマフィンが楽しめるカフェスペースも。運が良ければ保護猫スタッフに出会えるかもしれない、そんなほっこりとした魅力も隠れています。

心に残る“優しい味”

お店はランチタイムを中心に営業し、週末にはディナー営業も。人気店のため、事前予約をしておくとスムーズです。テイクアウトも可能で、電話注文なら待たずに受け取れます。

また駐車場は店舗横に数台分、そのほか床波郵便局裏にも専用駐車場が3台分用意されています。JR床波駅から徒歩5分ほどとアクセスも良好なので、立ち寄りやすい立地です。

ひと口頬張るとほろりとほどけるお米、そして具材の存在感。70年以上続く「米手」のおむすびには、食べる人を笑顔にする力があります。派手さはないけれど、どこか懐かしく、何度も足を運びたくなる味わい。

現代の食シーンは日々進化し続けていますが、こうした“変わらない美味しさ”を大切に守り続けるお店があることは、地域にとって大きな財産。ぜひ宇部を訪れた際は、心もお腹も満たされるこの老舗の味を体験してみてください。

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