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「行くべき」山口市をワンコインで 観光循環タクシーでGO!

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目次

出発は山口駅、観光循環タクシーとは?

お買い物にランチ・カフェは商店街で

山口市のシンボル的存在の教会

明治維新の香りを感じる門

毛利元就の菩提寺、ミニマルなうつわも

大注目の瑠璃光寺五重塔たっぷり

NYタイムズも大注目の祭り

絶景の紅葉のトンネル!

桜とホタルの人気観光スポット

NYタイムズで紹介され今年一躍注目の観光地となっている山口市。
”西の京”として、県庁所在地でありながら自然も豊かで、歴史的な文化資産も有するこの街に日本中、いや世界中から今熱い視線が注がれていますが、そんな中、そのスポットを、効率よく、なんとワンコインで巡ることができる「観光循環タクシー」の運行が始まったんです!
今回は、このタクシーに乗って巡ることができる山口市の観光スポットをたっっっぷり紹介します。

魅力あれこれ!注目の山口市の写真はこちら

まずは山口駅から出発!

出発地点は山口市街の玄関口、JR山口駅です。「玄関口!」と言っても非常にコンパクトな駅なので、電車を降りて改札口はどっち?と迷うことはありません。1ヶ所しかありませんので安心してください。

改札を出て左側にはコインロッカーがあります。大・中・小3つのサイズ展開で、スーツケースなどの大きな荷物に対応したロッカーもありますので旅行者にも安心です。

荷物を預けたら駅舎の外へ。今回紹介する「山口市観光循環タクシー」の乗り場は駅舎を出て左手側にあります。乗り口の目印はこの桃色の看板。

山口市の伝統工芸品でもある大内人形のイラストがあしらわれています。

このタクシー、NYタイムズの影響で山口を訪れた人に市内を巡ってもらおうと今月16日から運行開始となったもので、一回の乗車で大人200円、子ども100円という親切設定。そして1日に何度も乗り降りできる「1日周遊券」は500円。ワンコインで山口市中心部の観光スポットを満喫できるんです。

1日8便で、仕組みとしてはバスと同じ。運行ルートは山口駅と3kmほど北にあるNYタイムズでも取り上げられた瑠璃光寺五重塔までを結ぶもので、途中、観光スポットなどを停留所に、40分ほどかけて街中を循環して山口駅に戻ってきます。

そうこうしているうちにタクシーがやってきましたよ。

フロントと側面に「観光循環タクシー」のステッカーが記載されているジャンボタクシーで、最大8人乗り合うことができます。

「1日周遊券」は事前に購入することもできますが、乗る時にドライバーさんに直接500円を支払って発券してもらうこともできますよ。

今回「山口さん」編集部では実際にこの「1日周遊券」を使って停留所を巡ってきましたので、全ての停留所付近で楽しめる観光スポットを紹介していきます。

それでは出発進行!

 

①米屋町

山口駅を出発して最初に停まるのは、駅から北に伸びる駅通りと東西に伸びるアーケード街がぶつかる交差点付近にある米屋町停留所です。

ここ一帯は山口市中心商店街となっていて、南北の駅通りに沿った「駅通り商店街」「新町商店街」、東西のアーケード街の「本町商店街」「道場門前商店街」「米屋町商店街」「中市商店街」「大市商店街」と合計7つの商店街で形成されています。

NYタイムズでは商店街内にあるコーヒー店が紹介されていましたが、昔ながらの喫茶店やスペシャルティコーヒーを提供する専門店などが商店街のあちこちに点在しています。

また、南北の駅通りは秋には銀杏並木が美しい景色を見せてくれますが、この通り沿いには、若いオーナーが経営するアパレルのセレクトショップやスタンドなどが軒を連ねていて、この中心商店街の活気づくりに一役買っています。

②美術館前

米屋町を発車しさらに北に進むと、片側2車線の「パークロード」へ。「日本の道100選」にも選ばれていて、四季折々の表情を見せる街路樹が歩行者やドライバーを楽しませてくれます。

パークロードの両側には、県立図書館や停留所がある県立美術館、そして県立博物館などが並んでいますので、景色だけでなく、好奇心を満たすのにもうってつけのエリアです。

そしてこの停留所を降りたら是非西に少し足を伸ばしてみましょう。
小高い丘を上がっていくとたどり着くのが「山口サビエル記念聖堂」です。

その教会名から分かる通り、宣教師フランシスコ・サビエルが16世紀に日本を訪れた際、ここ山口にも布教活動で訪れたことから建てられた教会です。白い三角屋根と2本の高い塔は、街中の至る所から見えるようになっていて、山口市のシンボル的存在にもなっています。また、塔のてっぺんに取り付けられた鐘が、1時間ごとにこの街に優しい音色を響かせてくれますよ。

③旧山口藩庁門前

「パークロード」を北上していくと突き当りの正面に山口県庁が見えてきます。

ここの正門付近にある県庁前停留所にあるのが「旧山口藩庁門」です。

明治維新期、幕末の変動に備えた長州藩13代藩主・毛利敬親が藩庁を萩から山口に移し、いまの県庁の場所に「山口政事堂」(山口城)を建築した際に備えられた表門です。風格漂う重厚な作りで県の重要文化財に指定されていますが、脇門は普段から通行することができます。5月にはお掘周りに植えられたつつじが見頃を迎えます。

 

④洞春寺

県庁の敷地の東側をタクシーで進んでいくと次に停まるのが洞春寺前。

洞春寺は「三本の矢」の逸話でもお馴染み、長州藩の礎を築いた毛利元就の菩提寺で、停留所すぐのところにある「洞春寺山門」は檜皮葺(ひわだぶき)の屋根が印象的な国指定の重要文化財です。本堂の近くにある観音堂も国の重要文化財ですよ。

個人的におすすめなのが、お寺の敷地の東隅にひっそりと佇む、陶磁器の工房「水ノ上窯」です。

※2023年12月撮影

NYタイムズでも言及された工房で、萩焼窯で修業を詰んだ陶芸家の舛井岳二さんがここで中国・宋や朝鮮の白磁からインスピレーションを得た焼き物を日々作陶しています。ミニマルで洗練されたうつわを旅の思い出にいかがですか?

 

⑤香山公園五重塔前

そしていよいよ到着したのが、瑠璃光寺五重塔です。循環タクシーで山口駅を出発し、一度も途中下車せず直接向かうと15分で到着します。

室町時代、この地を治めていた大内氏が京に模した街づくりを行い、瑠璃光寺五重塔は25代大内義弘の供養塔として建立。「大内文化の最高傑作」として「日本三名塔」の1つにも数えられている国宝です。

桜や梅、ツツジ、アジサイの名所にもなっている香山公園の中にそびえていますが、残念ながら今は70年に一度の改修の真っ只中。工事は2026年まで続き、現在はこの写真のように外がシートですっぽり覆われて五重塔を拝むことができません。

ちなみに、外壁シートに覆われていない時はこのような姿で、春には桜の花びらとともに”西の京”の風情を漂わせています。

※提供:山口市

また、夜には池の水面に映える塔の雅な姿を楽しむことができますので、2026年の改修が終わった以降にもまた”おいでませ”(山口弁で「いらっしゃい」)!

 

ただ、せっかく訪問してくれた人に少しでも五重塔を見てもらおうと、今月より外壁シートの一部が透明パネルになっていますので、時間帯や天候によっては中の様子が見え、雰囲気だけでも感じることができるかもしれませんね。

※提供:山口市

また、日没後には外壁シートをスクリーンにしたプロジェクションマッピングが行われており。改修期間の今しか体験できない楽しみです。プロジェクションマッピングは5月6日まで日没後からおよそ5分間隔で繰り返し行われていますので、是非一度御覧ください。

 

と、ここまで名所を堪能したら小腹も空いてきますよね。ここいらでちょっと一息つきませんか?
実は「1日周遊券」を買った人だけが受けられるお得なサービスがあるんです。詳細は券面の裏に書いてありますので要チェックです!

今回は香山公園に隣接した駐車場横にある、お土産・食事処「長州苑」にある「5縁CAFE」に行ってみました。

ここでは山口銘菓の外郎をドリンク商品にした「飲む外郎」を販売していて、「1日周遊券」を提示すると10%引きで買えるサービスを受けられます。

  • 飲む外郎 500円(1日周遊券提示で10%オフの450円)

不思議なトロッとした舌触りに黒蜜きなことホイップの優しい甘さ。甘すぎないので時間をかけて飲んでも飽きること無く最後まで楽しめましたよ。

またお店では、NYタイムズの「2024年に行くべき52ヶ所」で山口市が3番目に選ばれたことを記念して市内のコーヒー店「Nishida Coffee」が作った、オリジナルドリップバッグも販売していますのでお土産にいかがですか?

 

⑥八坂神社前

さあ、ここからは折り返し。山口駅に向かってタクシーは進んでいきますが、往路とは違うルートのスポットを経由していきます。

次の停留所のあたりは「竪小路」エリアと呼ばれ、大内氏が京都に模しておこなった街づくりの中心部にあたります。室町当時の町割りや明治維新の香りが残り、散策していくと古い町並みや小京都の風情を感じることができます。

そのエリアにある「八坂神社」は、1370年に大内弘世が京都の「八坂神社(祇園社)」を勧請し創建したもの。
本殿へと続く朱色の大鳥居は圧巻ですよ。

また、毎年7月20日~27日に行われる八坂神社の例祭「山口祇園祭」はNYタイムズでも大きく取り上げられた、およそ600年ほど続く歴史と伝統ある祭りです。

※提供:山口市

祇園囃子を乗せた山車を先導に、3基の御輿が裸坊に担がれて山口市のアーケード街などを巡幸する「御神幸」や、市民1,000人以上が参加する「市民総踊り」など、期間中、山口市は大いに盛り上がります。

 

⑦龍福寺前

「八坂神社前」からさらに南に進むと次の停留所付近には龍福寺があります。

ここは大内義隆氏の菩提寺で、大内氏館跡に移築されたものです。本堂は室町時代の建築様式で国の重要文化財。よく手入れされた庭とともに和の風情を満喫できます。
また、本堂へと続く参道は秋には紅葉が赤く染まり「紅葉のトンネル」として訪れた人の目を楽しませますよ。

※提供:山口市

ちなみにNYタイムズで紹介された時の山口市のカバー写真は、ここで撮影された1枚が使われていました。

※『nytimes.com』のHPより

 

⑧西京橋~山口駅

古い町並みを抜け県道に出ると次の停留所「西京橋」へ。
すぐ近くを川が流れていることが分かりますが、この川が「一の坂川」です。停留所から川に沿って北上していくと、川の両岸に桜が整備された情緒あふれる並木道エリアにつながっていきます。

この一の坂川は、大内氏が京の鴨川を模して整備した歴史をもち、春には桜、初夏にはゲンジボタルの乱舞が見るものを楽しませるため、そんな時期はこの並木道をカメラ片手に散策する人々で溢れかえります。

※提供:山口市
※提供:山口市

中心市街地のど真ん中に自然の豊かさをたっぷり感じるスポットがあるのも、ここ山口市の魅力なのではないでしょうか。

そしてこの「西京橋」を出発したあとは、往路と同じ駅通りに入り「米屋町」、そして出発地点の「山口駅」に戻ります。1周を40分で巡るタクシーですが、各停留所に見どころたくさんで、1日かけてしっかり楽しめますよ!

 

終わりに

いかがでしたか?桜や紅葉、ホタルなどの自然に、室町時代から続く”西の京”としての文化や異国の文化との出会い、そして長州藩として躍動した明治維新の面影、といった歴史資産が山口市中心部にはギュッと固まっていて、山口市はまさに散策にぴったりの場所なんです。

すべてを歩いてまわるには遠くて時間がかかる、という点がこれまで難点でしたが、今回の「山口市観光循環タクシー」の運行によってその散策がぐっと楽になりました。しかもワンコイン!

散策ゾーンから少し先には温泉街もありますので、一人でも仲間とでも家族とでも、これからの季節の旅行先に「山口市」いかがですか!?

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