川辺でくつろぐ癒しの時間 長門湯本温泉で春のそぞろ歩き
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長門湯本温泉は「オソト天国」
約600年の歴史を持つ「長門湯本温泉」は、3年前の春に温泉街全体がリニューアルを迎えました。
温泉につかったり、旅館に泊まったりするのはもちろんのこと、「オソト天国」をコンセプトにしたそぞろ歩きが楽しい温泉街です。
3月末の取材時はちょうど桜が満開で、お花見を楽しむ人も多くにぎわっていました。記事が公開される頃には見ごろを過ぎてしまいますが、春の陽気の中で楽しむそぞろ歩きをご紹介します。
竹林の階段から川辺の温泉街へ
長門市の中心街から車で10分ほど。国道316号線沿いにある有料駐車場が温泉街の玄関口です。バスの停留所もこちらの駐車場内にあります。
車を降りると、案内看板のそばに設置された「まち歩きマップ」を見つけました。
温泉街の飲食店をはじめ、絵になる場所や休憩スポットがひと目で分かるマップです。これからどんな景色やグルメと出会えるのか、想像するとワクワクします。
「竹林の階段」を下りていくと、だんだんと見えてくるのが音信川（おとずれがわ）。温泉街の中心を流れるこの川沿いに、長門湯本温泉の魅力は詰まっています。
最初に出迎えてくれたのは、大きな窓や縁側が印象的で、まちの景観にも馴染む「恩湯（おんとう）」。長門湯本温泉のシンボルともいわれ、温泉街とともにリニューアルされた立ち寄り湯です。
目の前に架かる「千代橋」を進むと、川辺の空間を演出する「川床テラス」や、立ち並ぶ旅館が目に飛び込んできました。
温泉街で食べ歩きを満喫
上流に向かう通りを彩るのは、青々とした柳と、淡い紅色の桜。階段を下りて、桜を見上げながら川辺の遊歩道を歩く人も多く見られます。
温泉街には、空き家や空き店舗をリノベーションして生まれたお店が多いのも特徴。マップを広げながら、ここはやきとり、ここはカフェと、目移りする時間も楽しみの1つです。
満開の桜を前に、ここでちょっと休憩を。
道路沿いに設置されたベンチに座ると、白いパラソルが日を和らげてくれました。
まずは、目の前の古民家をリノベーションして生まれた瓦そば専門店「柳屋」のテイクアウトメニュー、熱々のみたらし団子を手にほっと一息。
ここで飛び石を渡って、対岸へ。
水面に覆いかぶさるように咲く桜を眺めながら、穏やかな川のせせらぎを聴く時間。思わず「春だね」と声が出ます。
こちらの通りには、3年前に温泉旅館「星野リゾート 界 長門」が開業。
音信川沿いには、宿泊客以外も利用できるカフェ「あけぼのカフェ」が併設され、カフェラテやどら焼きなどのメニューをテイクアウトすることができます。
下流に向かって歩いていくと、対岸とはまた趣の異なるベンチが並んでいます。
背もたれも、ちょっとしたテーブルもあって、ここでテイクアウトした飲み物をいただくことに。川辺の風は涼しく、まだまだ温かいものが恋しい季節です。
ぐるっとまわって、再び帰ってきた恩湯前。
温泉街に着いて、最初に目に止まった「川床テラス」の席に座ってみます。
川のせせらぎを間近で聴きながら、歩いてきた通りを見上げる時間。川の上に浮かんでいるような感覚で、山口県では長門湯本温泉にしかない特等席です。
上流から下流まで通りを歩くと、だいたい1km程度のそぞろ歩きに。
ほどよい疲労感を味わいながら、今度は地元のオリジナル柑橘「長門ゆずきち」を使ったどら焼きに舌鼓を打ちます。
どのベンチで、どの席でくつろいでも、自由なのが長門湯本温泉。オソトで過ごす時間が特別なものになる仕掛けが、たくさん施されている温泉街です。
川床テラスが設置されているのは、こちらの「恩湯前」をはじめ、「大谷山荘前」「星野リゾート 界 長門前」「玉仙閣前」と全4箇所。
一般に開放される時間帯もありますが、宿泊者限定・サービス利用者限定の時間帯もあるとのこと。また、季節に合わせて、それぞれの事業者がランチやスイーツなどを提供する特別なプランも企画されています。
手軽に温泉を楽しめる「足湯」
温泉街でそぞろ歩きを楽しんだ後は、やっぱり温泉につかって癒されたいもの。
立ち寄り湯「恩湯」でじっくりと身体を温め、ゆっくりするのもおすすめですが、より手軽に湯を楽しめるのが「足湯」です。
足湯は全部で2箇所。やや上流に近い遊歩道沿いと、下流側の「音信川河川公園」にあります。
河川公園の足湯は広く、東家やベンチも設置されています。この季節は桜を間近で眺めながらつかることができるのもポイント。
やわらかなぬるめの湯に触れながら、今日歩いてきた道をのんびりと思い返します。
音信川を中心とした、自然豊かな温泉街。
春は桜に彩られますが、初夏は新緑、秋には紅葉が鮮やかで、1年を通して素敵な景色を見せてくれます。
ぽかぽか陽気が心地良い春は、そぞろ歩きを楽しむのにぴったり。ぜひ温泉街でお気に入りのメニューやくつろぎ方を見つけてみてください。
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