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醤油が決め手のブラックラーメン 下関市「めん処 大津家」

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下関インターから車で約10分。そこに、ラーメン好きの心を揺さぶる、黒い看板を掲げた「めん処 大津家」が佇んでいます。

【写真はこちら】地元愛の詰まったブラックラーメン

一歩足を踏み入れれば、外観と同様にシックな黒を基調とした店内が広がり、否が応でも期待感が高まります。

金沢のラーメン店で修業を積んだという店主が10年ほど前に開店して以来、瞬く間に人気を集めてきたというこちらのお店。一体どんなラーメンが味わえるのでしょうか。

 

「戻れなくなった」至高のブラックラーメン

「最初、普通のラーメンだったんですけど、どんどんどんどん黒くなっていって、そのまま真っ黒になっちゃって、わからなくなったんですよ」。

そう話すのは、オーナーの大津康志郎さん。

その「戻れなくなった」というラーメンこそが、大津家の看板メニュー「特製ブラック」です。

  • 特製ブラック 1,450円

 

豪華なトッピングも目を引く特製ブラック。一口スープを啜れば、その深い味わいに驚かされます。弾力がありながらもつるりとした麺がスープをしっかりとまとっており、麺とスープの一体感がたまりません。

この漆黒のスープに隠された秘密は、店主の並々ならぬこだわりでした。まず、スープのベースとなるのは、山口県のブランド鶏「長州黒かしわ」と鹿児島の「黒さつま鶏」をたっぷりと使い、さらに豚の背骨やげんこつも加えたもの。火加減を細やかに調整し、味の濃度や透明度を見極めながら炊き上げ、さらに前にとったスープを足すことで、より深みのある味わいを追求しています。

そして、このラーメンを「ブラック」たらしめているのが、店主が「決め手は醤油です」と語るブラックのタレです。

下関、山口県、金沢、京都など、6種類もの醤油をブレンドして作られたこのタレは、まさに店主の試行錯誤と情熱の結晶と言えるでしょう。

特製ブラックには、自家製の炭火焼きチャーシューも添えられています。1時間半かけてじっくりと焼き上げます。炭火の香ばしい香りが食欲をそそります。見た目のインパクトとは裏腹に、どこまでも優しく奥深い味わいが特徴です。

 

醤油の「キレ」を追求した「きあげしょうゆ」

  • きあげしょうゆ 950円

 

「大津家」の醤油ワールドは、特製ブラックだけでは終わりません。さらに醤油の魅力をダイレクトに感じられる一杯が「きあげしょうゆ」です。こちらは「生揚げ醤油」と呼ばれる、加熱処理をしていない搾りたての醤油を使用しているとのこと。

醤油屋で2、3年熟成させ、冷蔵保存しているという特別な醤油を、ここではただブレンドするだけなのだそうです。

「鶏油を効かせて、スープを入れた瞬間に醤油に熱が入って、醤油の香りが最大限に発揮する」と店主が語る「きあげしょうゆ」は、特製ブラックとはまた異なる表情を見せます。

「香りと醤油のキレを楽しんでもらう」という言葉通り、一口啜れば、キリッとした醤油の風味が一気に広がり、その力強さに驚かされます。

店主は「醤油屋さんはですね、ずっと昔から代々、守ってきた味っていうのを覚悟とプライドを持って多分挑まれていると思うんです。その仕事を邪魔せんように、その醤油の味をできるだけ生かせるように心がけています」と、醤油への深い敬意と、それを最大限に活かそうとする情熱を語ってくれました。

 

終わりのない探求心

「大津家」のラーメンは、常に進化を続けています。「これが出来たと思ったら、今のラーメンに疑問を抱いて、また前に前にっていう気持ちであがいていますね」と語る店主は、自らを「どM」と称するほどの探求心の持ち主です。生産者の方々から新しい情報を学び、常にアップデートされている彼らから触発され、「僕もやっぱりもっとやらないといけないなっていう思いは常にある」と言います。

 

期間限定!地元食材への愛が詰まった冷やしラーメン

  • 冷やしラーメン

さらに、大津家では醤油ラーメン以外にも魅力的なメニューが登場するとのこと。7月中旬からは、地元・垢田トマトを使用した冷やしラーメンが販売されます。店主曰く「驚きのスープで、トマトの爽やかな酸味が口に広がり、しょう油ラーメンの店ということを、忘れてしまうくらいの絶品」とのこと。こちらも、地元トマト農家さんの想いを繋ぐラーメンだそうで、店主の地元愛が感じられますね。

「めん処 大津家」は、単なるラーメン店ではありません。店主の醤油への情熱、飽くなき探求心、そして生産者やお客様への深い感謝の気持ちが詰まった、唯一無二のラーメンを味わえる場所です。ぜひ一度、その漆黒のスープに秘められた奥深さと、店主の熱い想いを体験しに訪れてみてください。きっと、あなたのラーメンに対する概念が変わるはずです。

★今回の内容は、2025年6月10日、yab山口朝日放送『You!どきっ』のコーナーを記事化したものです。

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